外壁やタイルの一般的な耐用年数と長持ちさせるコツ

外壁に使われる素材には、サイディングやモルタル、ALC、タイルなど様々な種類があります。どの素材を使ったとしても月日の経過とともに徐々に劣化が進みますが、外壁材の耐用年数は種類によって異なるため注意が必要です。
サイディングとは、板状に加工された外壁材の総称です。大きく窯業系・金属系・樹脂系・木質系の4つのタイプに分類されますが、いずれも品質が安定している・施工が簡単で工期が短い・価格が安いといった特徴があります。また、耐用年数にも大きな違いはなく、いずれも40年前後が耐用年数の目安です。
モルタルは、砂とセメント、水を混ぜ合わせた素材です。どのような形状の壁にも対応できる自由度の高さや、防火性が高いといった特徴がありますが、耐用年数はサイディングよりも短い30年ほどとなります。
ALCは、コンクリートの一種ですが、内部に気泡を含ませることで軽量化を実現した素材になります。通常のコンクリートの1/4ほどの重量しかなく、断熱性や耐火性に優れるのが特徴です。また、耐用年数は60年ほどで、サイディングやモルタルよりも長めとなっています。
タイルは、サイディングやモルタル、ALCと比べて価格が高い素材です。耐用年数はサイディングと同程度の40年前後となっていますが、メンテナンスの手間が非常に少ないという特徴があります。
上記の通り、外壁材の耐用年数は最も短いモルタルでも30年前後となっていますが、いずれの種類も適切なタイミングでメンテナンスを実施しないと、耐用年数が短くなってしまう恐れがあります。特に、樹脂系サイディングとモルタル以外の外壁材では、継ぎ目にシーリング(コーキング)という目地材が使用されますが、このシーリングは劣化しやすいので定期的な補修が必要です。シーリングが劣化すると、劣化部分から侵入した雨水が外壁材を腐食させてしまうばかりか、建物自体の劣化を進行させてしまう恐れもあります。そのため、外壁や建物を長持ちさせるためには、シーリング補修を定期的に実施することが重要となりますが、その補修頻度の目安は5~10年程度とされています。
加えて、定期的な点検を実施するのも外壁を長持ちさせるポイントです。ほとんどの外壁材では、シーリング以外にも、ひび割れや色あせ、チョーキングと呼ばれる塗膜が粉状になる現象、カビ・苔・藻・錆びなどが発生します。これらの症状についても、シーリングの劣化同様に外壁の耐用年数を縮める要因となります。また、ひび割れなどの症状は、自分たちの目で確認できることもありますが、発生場所によっては自分たちでは発見できないことも少なくありません。そのため、プロによる点検を定期的に受けて、劣化状況によって補修やメンテナンスを実施することが大切です。
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