ローコスト住宅と注文住宅で耐用年数は変わるのか
ローコスト住宅には明確な定義があるわけではありませんが、一般的には坪単価が30~40万円ほどで、総額で1,000万円台で建てられる住宅のことを指します。一般的な注文住宅よりも大幅に安い価格で建てられることから、近年注目を集めている住宅ですが、ローコスト住宅でも一般的な注文住宅でも建てたからには長く住み続けたいと考える方が大半かと思います。では、ローコスト住宅と一般的な注文住宅とでは耐用年数に違いがあるのでしょうか。
結論から言えば、ローコスト住宅の耐用年数が一般的な注文住宅と比べて極端に短いということはありません。多くの方は、価格が安いと聞くと品質が低い住宅なのではないかと疑いたくなるかと思いますが、ローコストでも高品質で耐用年数が長い家を建てることが可能です。
そもそも、ローコスト住宅が低価格を実現しているのは、粗悪な建材を使ったり手抜き工事をしたりしているからではありません。ローコスト住宅を扱うハウスメーカーでは、主に建材や資材の大量発注や、間取りやプランの規格化、広告費や営業人件費の削減という3つの工夫によってコスト削減を図っています。これらの努力を積み重ねることによって、耐久性や住宅性能を維持しつつ低コストで家を建てることが可能となっているので、低品質で耐用年数が短いのではないかと不安になる必要はありません。
上記の通り、ローコスト住宅だからと言って、品質や耐久性、住宅性能に問題があるわけではないので、一般的な注文住宅と同じように長く住み続けることが可能です。しかし、一般的な注文住宅と比べるとメンテナンス費用が高くなる傾向があるので注意が必要です。
通常の注文住宅とローコスト住宅のどちらを建てたとしても、快適に長く住み続けるには定期的に点検やメンテナンスを実施する必要がありますが、その頻度は一般的な注文住宅よりも高くなるのが一般的です。例えば、ほとんどのローコスト住宅では外壁に窯業系サイディングを使用していますが、これは他の外壁材よりも劣化が早いためメンテナンス頻度も高まります。加えて、住宅設備などのグレードも低いので不具合が起こりやすい傾向がありますし、保証期間も一般的な注文住宅よりも短いケースが多いことも念頭に置いておく必要があります。このように、ローコスト住宅を建てた場合、メンテナンス費用が高くなることが多いので、あらかじめメンテナンスについての計画も入念に立てておくことが大切です。
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