ローコスト住宅で後悔しないためのメンテナンス

近年、一般的な注文住宅よりも圧倒的に安く建てられるローコスト住宅に注目が集まっています。ローコスト住宅は、単に安く建てられるだけでなく、工期が短く入居までのスピードが早いことや、将来的な建て替えやリフォーム計画が立てやすいといったメリットがあります。しかし、これらのメリットだけに目を向けてしまうと、実際にローコスト住宅を建ててから後悔する恐れがあるので注意が必要です。
ローコスト住宅は、安く建てられるからと言って品質に問題があるわけではありません。しかし、一般的な注文住宅と比べると、間取りなどの自由度が低い、耐震性や耐熱性などの住宅性能が劣る場合があるなどのデメリットがあります。そのため、ローコスト住宅を建てる際は、これらのデメリットについても十分に理解しておく必要がありますが、将来的なメンテナンスのことも考慮しておくことが大切です。
ローコスト住宅は、一般的な注文住宅よりもメンテナンス頻度が高い傾向があるため、将来的にかかるメンテナンス費用のことを考えておく必要があります。特に、外壁のメンテナンスに多くの費用がかかるケースが多く、思った以上に費用がかかってしまい後悔したという声があるのも事実です。
住宅に使われる外壁には様々な種類がありますが、ローコスト住宅では窯業系サイディングが使われるのが一般的です。窯業系サイディングは、デザインのバリエーションが豊富、耐震性や耐火性に優れる、工期が短い、価格が安いといったメリットがありますが、劣化が早いというデメリットがあるため、こまめなメンテナンスが欠かせません。特に、サイディングの継ぎ目に使われるシーリング(コーキング)は劣化が早く、月日が経過するとサイディング表面に施された塗装にも劣化が生じてくるので、7~10年を目安にシーリング補修や再塗装などのメンテナンスが必要です。また、20~30年を目安に張り替えを行う必要もあります。
加えて、外壁と同じく屋根や内装、住宅設備などのメンテナンスも必要となりますが、これらの頻度も一般的な注文住宅よりも高くなる可能性があります。もし、これらのメンテナンス費用について考えずにローコスト住宅を建ててしまうと、将来的に後悔することになるかもしれません。したがって、ローコスト住宅を建てる際は、初期費用だけでなく将来的なメンテナンス費用も含めたトータルコストにも目を向けることが重要です。また、実際にローコスト住宅に住み始めてからは、こまめな掃除や点検を心がけてメンテナンス頻度を少なくすることが大切です。
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